最近の生活はいよいよカメラづいている。
昨年、縁あって、一眼レフカメラ一式とフラッシュメモリーをお借りした。血管や奥行きが写せるなど、一眼レフはデジカメの面白さと違っていて、すっかり気に入ってしまった。
そうしたら、友達から写真を撮って欲しいと依頼を受けた。目下、にわか一眼レフユーザーとして、悪戦苦闘している。でも、それがまた面白い。
一眼レフを通じて、人とも違った関わりが出来た。
「写真に点々がはいっちゃってるのよ~」と指摘してくれたのは、写真を依頼してくれた友達だった(センサー汚れが原因)。
レンズがかびることを教えてくれたのは、知り合いのカメラマンさんだ。
カメラを趣味にしている男性にも何人か会ってきた。
彼らがアップしている写真を見せてもらったり、女性を撮った写真集にも目を通してきた。その中で不思議に思うことがある。
何で男性って、同性を撮らないんだろう。
以前、疑問を定年退職した男性と話す機会があり、その疑問をぶつけみた。
その方は奥様と一緒に旅を楽しんでいた。色々な土地を巡り、カメラに収めるのが何よりの楽しみだという。
だから聞いてみた。
「男性を撮りたいとは思わないんですか?」
男性はえっ、という表情になって、少し間があく。
やがて、途端に男性の顔からは笑みが消え、真剣な表情でこういった。
「男を撮るくらいなら」
嫌がっている。悪いことを聞いてしまったかもしれない。
「男を撮るくらいなら、自撮りしたほうがマシです」
自撮り!
温和で控えめな物腰からは出てこなさそうな単語が男性から発せられた。
そこまでか。どんだけ嫌なんだ。
私は、被写体として女も男も好きなので、男性の反応はなかなか衝撃的だった。
後日、カメラマンの男性にも聞いて見たら、野郎はファインダーからどかしますね〜♪♪とにこやかに返答されていた。
実際にカメラをとるようになり、はじめて気付いたのだけど、女性の体は美しくできている。
別にモデル体型であるとか、見目麗しいとか、そういうこととは関係がない。ファインダーを通して女性を見ていくと、元々、持っていた綺麗なところがよりくっきりと写真にうつりこんでくる。
それを素直に言葉にして伝える。モデルさんのほうもその言葉に反応して、どんどん表情が変わっていき、なおさら魅力的になっていく。
こういう瞬間的な変化ができるのは、写真の醍醐味だし、そんなところも一眼レフに惹かれる大きな理由になっていると思う。
男性を撮る場合は女性ほど表情に変化はない。しかし、一瞬の表情を切り取るのは面白い。面白いんだけどなぁ。
被写体の性別に対する、男性カメラマン側の極端な反応の違いは一体なんなんだろう?
この謎がいまだにとけていない。誰か納得のいく答えをもっていたら、教えていただけないだろうか?
桜の開花予想によると、今年は例年よりも早めに花開くそうだ。
東京では3月18日が開花の目安となっている。
一眼レフをもって迎える初めての桜の季節に今から密かに心は踊っている。
男性の被写体に対する男性カメラマンの心理の謎はまだ解けていない。
もしかしたら、この桜の季節でぱしゃぱしゃシャッターを下ろしていたら、
ヒントとなるようなことも見えてくるだろうか?
さくらの開花まで東京はあともう少しです。
みなさんのお住まいのところはどうですか?