社食のおばちゃんはいつも親切です。
「はいっ、どうぞ!」
そういって大抵大盛りのご飯やら皿一杯のパスタやらを出してくれます。
どん!
うちの社食は主食の盛り付け量を自分で選べます。小盛り、普通、中盛りとあり、中盛りが大盛りにあたります。自分で選べるのです。選べるのですが、私の場合は何も言わないと最初から中盛りが出てきます。ほかの人にはおばちゃんはちゃんと「何にする~?」と聞きます。何故なんだおばちゃん?
確かに中盛りにしてくれるとものすごく嬉しい。ただ、アメフト部の大学生でも、シンクロナイズドの選手でもない私は、そこまで中盛りを必要としているわけではありません。糖質無制限の食生活をいつまでも送るわけには参らぬのです。
ええ、夏ですしね。
水着着たいですしね。
水着を着て外を歩ける体型くらいにはなっておきたいですしね。
そこで水着を着るため傾向と対策を(今さら)考えました。
そもそも何故、私は最初から中盛りになるのか?
私だって最初から中盛り設定だったわけではありません。
おばちゃんだって、「何にする~?」と聞いてくれていたのです。
食券出す→食べる→食器を返却する。
いたって普通の流れです。
私は食べ終わったあとに満面の笑みを讃え、
「ごちそうさまです~!! 美味しかったです♡♡」
と食器を返却するだけです。
不規則な食生活をおくる私にとって、200円で定食が食べられるという状況はありがたいことこの上なく、お世辞でもなんでもなく、社食に感謝感謝なのです。
ああっ!
私は気づきました。
そうだ。私がニコニコニコニコしながら、美味しかった♡と言う。それならと、気のいいおばちゃんは、いつのまにか中盛りにしてくれるようになったのだと。自分が作ったものを幸せそうに食べてくれる人間にはもっと幸せになってほしい。人の自然の心理です。炭水化物大盛り祭りは自分が蒔いた種でした。
愛が一杯! 炭水化物はもっと一杯!!
でもウエストの肉一杯はノーサンクス!!
「普通でお願いします」(ニコッ)
私は愛溢れるおばちゃんにお願いするようになりました。
おばちゃん、いつも優しくしてくれてありがとう。
ダイエットがんばり……ます。