【つれづれ日記】スーニョに怯える

過去投稿分(2016年12月~2023年12月)
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今日も今日とて宣伝活動。11/3文化の日はイベントが各地で行われるため、集客にどこも苦労しているみたい。豪華な出演者のイベントでも人が集まっていないと聞いたくらいだから、一般人でイベントビギナーの自分が大変なのは当たり前か。豆乳を飲んで気合いを入れる。いつのまにか紀○からキッコー○ンになっていたんだねえ。

 

宣伝といっても開催日まで間がないので、チラシを見てもらいイベントをなるべく多くの方に知ってもらうくらい。

 

なんとかなるのだろうか。わからない。できることをしていくのみ。いや、でもなあ。こんな自問自答ばっかりしてる。

 

今回は主催者の方に呼んでもらいチラシを配ることに。しかし、参加者たちをみたとき、私は怯えることになった。

 

人は生きていくとだんだん恐ろしいものとの付き合い方もわかってくるのだと思っている。気持ちだけは17歳位でいたい。そんな浅ましい願いとは裏腹に年齢は毎年重なってゆく。残念ではあるけど、一方でよいこともある。年齢に比例して経験値も増えるので、恐ろしいと思うものもどう対処すればいいか見当がついていく。

 

それなのに。

 

参加者たちをみたとき怯えた私はどう対処すればいいかわからず動けなくなった。

 

彼らは、彼らは、みんなスーツを着ていたのだ!

 

スーツを着て、ネクタイを締めて、鞄を持ちながらこちらに歩いてくる。何人も何人も。こちらに来てほしいと言ってないのに!(こちらに受付があるんだから当たり前だけど)

 

私は何故かスーツの集団に己の生きてきた道筋を責められているような気持ちになった。スーツの集団。ここではムーミン谷に住む愛らしい生き物ニョロニョロになぞらえて、スーツニョロニョロ略してスーニョと呼ぶことにする。不動産のもっさり緑生物ではない。

 

スーニョが闊歩する姿を見るにつけ怯える私。被害妄想だ。スーニョは受付を済ませ、名刺交換をし、ビジネススマイルで交流を始めているだけだ。世界中でみられる光景だ。

 

はて、何故私はここまでスーニョに怯えているのか。

スーニョに怯えながらも、考え直してみる。いやお手伝いしよう私‼

 

 まず、スーニョの何が怖いのかを特定してみる。「感情のままに行動すると、その感情は強化される」心の師匠の言葉だ。これは例えば人前で話すのが苦手だという感情のまま、それを避けているとますます苦手と感じるようになってしまう、そういった意味だ。

 

私は、スーニョは怖いが、スーツを着ている人単体が怖いわけではない。大体スーツ姿の人なら電車とかで毎日見る。そして今回のスーニョの中に見知った人がいるわけではない。だからスーツを着ている特定の個人に怯えているわけではない。

 

でもスーニョに象徴されるなにかに私は怯えている。私が恐怖心をもつ何かなのだ。スーニョはまず大多数だ。ビジネスのフォーマル着だからあたりまえだけど。フォーマルというのはマナーであり、そして王道だ。いわゆる人のあたりまえと私には見えている。そのあたりまえの集団に責められるていると感じるので、怖くて、怯えている。

 

私が怖いこと。それは自分が世の中の一般的だったり、当たり前とされることから外れていることに罪悪感を持っており、それを消しきれていないことだった。怖いというより恥の感覚に近い。

 

では自分が世の中の一般的とみなしている生き方の基準はどこかというと、両親の生き方になる。

 

いつの時代のどこの国でも、大多数の人が経ていくタイミングやサイクルがある。私の両親もその中に合わせて人生を送ってきた。でも私の生き方はいちいち外れている。外れていると1番自覚しているのは他ならなぬ私自身だ。

 

両親はそのことを責めるわけではない。そういったことを友達に相談して励まされたことも幾度もある。だからこれは自分で受け入れていくことなのだ。

 

一般的ではなくてもそれでオッケー。やけになるのでもなく、逆らうのでもなく、受け入れていく。

 

受け入れていくにはどうすればいいのか。そこはより今の進んでいきたい方向にエンジンかけて、一般的ではないかもしれないが、自分らしく生きていくことなのだと思う。少数なら少数なりの生き方が必ずある。そこに賭けていくことが必要だ。

 

スーニョに対する怯えはそんなことを気づかせてくれた。

 

「感情のままに行動すると、その感情は強化される」

 

恐怖に包まれても、そこで見ないことにするのではなく、その恐怖を見つめたら、大元には別の理由があった。

 

毎日毎日発見の連続だ。チラシを無事に配布し、チームのメンバーたちとご飯を食べながら、そんなことを強く感じた日になった。  

 

世界も生きていくことも奥深くてとっても面白い。土曜日ももうすぐ終わり。みなさま、よい週末をお過ごしください。

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