山田ズーニーさんの大人の小論文教室。を読んだ。
文章を大事にするとは、
正直であること。
そして、一回一回だ。
おとなの小論文教室。Lesson885 文章と相思相愛より
この言葉がものすごく心に刺さって来た。
じゃあ、私にとっての文章の正直なスタートってどこなんだろう。
そう考えた。
「こんな物語を書けたらな」
そう思ったのは萩原規子さんの「勾玉」シリーズを読んだ時から。
勾玉シリーズは古代の日本をモチーフにした和風ファンタジーで、あっという間に引き込まれてしまった。
ほそぼそながらも本は読んできたはずなのに、その本の引き込まれ具合はすごいものだった。
物語の世界に入り込む心地よさも、没頭できる不思議さも、絢爛豪華な言葉の世界の感覚も忘れていない。きちんと自分の中の宝箱のようなところに今も在り続けている。
そこから11年。
「なにも変わってないじゃない」
厳しくも温かい友達のいった言葉を、自分自身に問い直すものとして使っている。
校正も校閲も添削も仕事としてきた。
文章のしごとではある。
でも、物語として形をなしたものは書いていない。
「なにも変わってないじゃない」
折に触れて自分に問いかけてきた言葉。
「ううん、違うよ」
ここから、こう自分に答えたい。
文章に正直であること。
さらに言うなら。
自分が形にしてこなかった、そして形にするのが怖くもあった、物語を書くこと。
そこに正直になろうと思う。
そして11年前には知らなかった写真の世界。
何かできることが、必ずある。
なんだかまとまりがないけれど、
これから正直に、一回一回、表現していこうと思う。